自分を守ろう

 

一九八二年五月一日

アメリカにて


皆さんは、どうして神の自由のためにするのですか。それをしてなんになるのですか。どうして、苦労しながら行くのですか。そのようにしなくても生きることができるならば、その方がいいと思わないですか。私たちが、苦労しなくてはならないことは、そのようにしないと愛の理想の世界が現れないからなのです。これはやむを得ないことです。神に自由があってこそ、この世界、この宇宙が自由になり、神が平和であり、神が幸福であり、愛することができてこそ、この世界が平和であり、幸福であることができ、愛の世界になることができるのです。これが原則なのです。
 神がこの場に立って、神の自由がいったん立てられると、そこに真の平和、真の幸福、真の愛、理想の世界をつくることができるのです。そのためにレバレント・ムーンは、生まれながらそれを望み、寝ている間にもそれを望み、一生の間、たとえ悪口を聞きながらであってもそれを望み、そのように生きてきたのです。神を解放し、神の自由のために生きるということに対しては、神のみが保護し、守り、知ってくれるのです。先生は神の自由天国を建設するための天の特使として、あるいは密使としてサタン世界に来ているのです。そこで反対され、迫害されて殺されそうになったりして、追われれば、追われるほど、その一つ一つがみな記録の対象となって残されるのです。アメリカ対レバレント・ムーンではなく、アメリカの政府対レバレント・ムーンの闘いなのです。歴史上このような闘いはなかったのです。ですから、神とすべての霊界が先生を応援しているのです。神を解放するという計画はどれほど素晴らしいことでしょうか。神が解放された後に初めて天国が建てられるのです。そして天国が建てられた後、初めて神は天国の民と自由に会うことができるのです。
 皆さんが先生の話を聞いて、そのごとくホーム・チャーチをすれば、神が降りてきて自由にすごすことができるのです。たとえ24時間遊んだとしても、誰からも拘束されないような神の自由解放圏を造りましょう。それが自分によって成されるとすれば、どれほど素晴らしいことでしょうか。そこにおいて反対がなくなり、生活できるようになれば、神が思い通りに行き来することができる神の解放圏をつくることができるのです。
 本来人間が堕落していない立場においては、神に会うことのできる自由な環境で家庭をつくった後に氏族、民族、国家、世界基盤へと生きていくようになっていたのです。しかし、これを失ったので条件的基盤ででも、神とともに生きたという条件を立てなければ霊界にいけないようになっているのです。この自分というのは宇宙のため、神の解放のために、その中心に立っている自分なのです。ですから、「私は宇宙の中心、アメリカ国家の中心、アメリカ家庭の中心である」というように考えるのです。私たちはそのような中心と立って、神の自由な環境を造るのです。それがホーム・チャーチを完成させることなのです。
そのような基盤を残したという事実は歴史的事件、宇宙的事件であり、それが真なる事実であれば、サタン世界にとっては大変なことになるのです。ですから、ムーニーのお母さんを拉致したり、また、ムーニーたちが伝道できないように父母たちに反対させたりしたのです。しかし、みな失敗したのです。次には、いろいろ妨害がありました。そしてフレーザー議員が反対したりしましたが、これも失敗に終わったのです。

 皆さんは、今までどれだけホーム・チャーチを熱心にしてきましたか。先生は四年間、毎日、ホーム・チャーチ運動をするように言いましたが、どれだけ熱心に働いてきましたか。神が行くことのできる自由の基地を造れないということは、どれだけ悲惨なことでしょうか。より高い立場におられる神は自由の基地を欲しています。それがホーム・チャーチをつくる意味です。ホーム・チャーチはこのように重要な場所なのです。どれだけ皆さんは、ホーム・チャーチに行きたいと思っていますか。私たちは本当に反省しなければなりません。先生の言うことを絶対に信じて行いますか。

皆さんはホーム・チャーチについて考えていますか。神の解放圏を造ろうと考えていますか。これがどれだけ深刻な問題かわかりますか。皆さんはこのような摂理全体を知ることによって、自分がどのように生きなくてはならないかをいうことを確実に知ったのです。世界と神のために、自分は乞食になり、自分の国のすべてのものを他に与えて、自分の国が砂漠になったとしても神の国が建設されるときには、この砂漠地帯に天の王国が建設されるという事実を知らなければなりません。

皆さんが幸福になるにはなにをすればいいでしょうか。ある人は「私は、ホーム・チャーチよりも勉強しなければならない」と言います。しかし、皆さんは履物に穴が開いていても歩き続けるのです。自分が何足靴に穴をあけたという事が記録になるのです。皆さんの後には、天使がついてまわり、霊界の霊人たちがついてまわり、協助しようとしています。そして、皆さんがホーム・チャーチの周辺全部を動かすことのできる環境をどれだけつくったかを霊界が証ししてくれるでしょう。
きょうの題目はなんでしたか。(自分を守ろう、です)。それでは、どの場所で守るのですか。(ホーム・チャーチです)。ホーム・チャーチで神を解放する責任を負いましょう。世の中にこれ以上の大きな責任はありません。これ以上の価値、それ以上の天の道はないのです。このことを知らなければなりません。先生が霊界に行くようになれば、聖賢たちがみな現れて、歓迎してくれることを宣誓は知っているのです。神の前で「あなたはなにをしてきたか」と聞かれたとき、「神様、私はあなたを解放するために最善を尽くしてきました」と言えなければなりません。その場で「私はアメリカのために働いてきました。自分の妻と共に、息子や娘たちを良く教育してきました。アメリカに学校を建てるために努力してきました。」と言っても、なんにもなりません。
神は何でもつくることができるのです。重要なことは神のための自由と愛を得ること。この二つしかありません。そして、神の理想的愛は、自由の基盤の上で始まるのです。この神の自由圏を成就させようとする人は、神が愛してくれるのです。今までのことからすると「自分を守ろう」という言葉よりも「自分の貞節を守ろう」あるいは「自分の正しい道を守ろう」という方がふさわしいかもしれません。
 世界史的な個人自由圏、家庭自由圏、国家自由圏、世界自由圏、宇宙自由圏、神自由圏をつくろうとすれば、何千年、何万年かかることでしょうか。そのような自由圏を認定することのできるひとつの基盤がホーム・チャーチなのです。それはどれほどありがたいことでしょうか。ホーム・チャーチで氏族メシヤとしてのサインを受ければ、天の国のすべての自由圏、神の自由圏のすべてをみな守り、成し遂げた人として認定されるようになります。

ホーム・チャーチで、いかにしたら真の成果を上げることができるでしょうか。そこには神がいて、全神経を傾けていますが、またサタンもいて、ホーム・チャーチの活動をストップさせようとしています。ここでもし皆さんが決意するならばサタンはそれをストップさせることができないでしょう。今までは家族や氏族からサタンを追い出すことができる時がありませんでした。ただ個人としてだけ追い出してきました。

皆さん、ホーム・チャーチは何のメシヤでしょうか。(氏族メシヤです)。マーク(メンバーの名前)のホーム・チャーチではマークがメシヤになるようになっています。そのメシヤはどのような資格をもって現れたのかというと、アダム時代から、イエス時代、再臨主時代を代表して勝利した権限をもつことによって現れたものです。それはレバレント・ムーンが蕩減復帰したすべての基盤の上に立つことによってできたものです。それ(マーク)は真の父母が蕩減復帰したすべてのものの焦点の位置に立つのです。そしてそれは真の父母の枝です。その枝を持って行って挿せば生きるようになっているのです。どういうことかというと、真の父母と一つになった心情だけをもっていれば、どこに行っても自然に育つようになっていると言うことです。この場所に行って挿してごらんなさい。(黒板を使いながら)そしてその地においてホーム・チャーチをいっぺんにしてしまうのです。たとえ三六〇軒がこれを引っ張っても抜くことはできないのです。そこで反対されても、どんなに引っ張られても抜かれてはならないのです。切れることがあったとしても抜かれることがあってはならないのです。そうすれば切れても、また出てくるからです。レバレント・ムーンが植えた枝は、根だけ張れば、抜くことができません。サタンもこれを抜くことはできないし神も抜くことができません。神はこれを保護するようになっているのであって抜くようにはなっていないのです。神は自動的にその根を守るのです。この根は皆さんに掛かっています。そしてその根は霊界に行っている先祖圏全体にまで届くのです。その根はみなさんの現在の氏族圏内にも連結しているので、二つの世界に至っているのです。

氏族的メシヤとはなにかというと、四千年のユダヤ教歴史の上に立ったイエス様と同じ立場です。氏族的メシヤになってから民族的メシヤ、それから国家的メシヤ、世界的メシヤへと上がっていきます。氏族的メシヤは上がっていくはじめの出発段階なのです。スタートラインです。これがなぜ必要なのでしょうか。メシヤを殺すことによってすべてを失ったので、これを蕩減復帰しなければならないからです。イエス様はヨセフの家庭とザカリヤの家庭をひとつにしなければならないのです。洗礼ヨハネとイエス様が一つになったならば、これらの家庭は自然に一つになるのです。同じことです。洗礼ヨハネの家庭はカインの立場であり、ヨセフの家庭はアベルの立場にあります。氏族的メシヤというのは、カイン、アベル二つのものが一つになった基盤の上に現れるようになっているのです。いいかえれば、その二つのものが一つになった基盤の上にはじめて、父母が現れて復帰されるようになっているのです。これが原理のポイントです。

イエス様が成し得なかった氏族的メシヤの立場を私たちは奪い返すのです。あなたがたは、イエス様が受けることのできなかった祝福を受ける立場にあるということを知らなければなりません。ホーム・チャーチにおいて築いた基盤がアベル圏であり、天使世界の立場にある霊界がカイン圏になります。それでは、どのようにしてアベル圏とカイン圏が一つになるのでしょうか。霊界(カイン圏)と現実(アベル圏)をみなさんを中心として一つにしなくてはならないのです。ここにおいて地上はアダムの立場であり、アベルの立場になり、霊界は天使の立場であり、カインの立場になります。アダムと天使が戦って堕落したので、これを復帰するためにはこの二つが一つにならなければなりません。ここでいつ一つになるかということが問題になります。いつ天使世界とアダム世界を一つにするか、どのように蕩減するのでしょうか。ムーニーであり、メシヤなのです。またそれはメシヤのなすべきことなのです。
みなさんがホーム・チャーチに行くのは天使長圏にいる先祖を誘致するためです。本来は二つのものが一つに結ばれていなければなりませんが、堕落することによって、これが分かれて戦っているのです。この二つをいかにして「結びつける」かというよりも「和合」させるかということが私たちの任務なのです。これを成さなければ天国に行くことができないのです。
みなさんがホーム・チャーチに行った場合、そこにおける善なる先祖はみな行ったり、来たりすることができます。その結果、善なる先祖たちのすべてが宗教の名に従って、どこにでも再臨することのできる現象がおこるようになります。天使世界が地上にとどまることのできる場を蕩減復帰することによって、天使世界がいつでも、どこにでも地上に来訪することができるようになります。ここに天使世界の地上に基地ができるのです。今はまだサタンの世界となっている場所も、みなさんがそこに行けば運動が起こってカインではあるが昔のようなカインではなく、和合するところのカイン的立場に立つようになるのです。そして、統一教会に対して悪く言っていた人が良いと言うようになった日には一挙に運動が爆発するのです。

カインとアベルの二つが一つになる日には、そこに神が降臨するでしょうか、しないでしょうか。(します)。それが本来の原理のポイントなのです。そうすれば天の国ができ、神が地上に降臨するための基地ができるのです。こういうことにおいて、ホーム・チャーチは天国の基地です。果たして、ホーム・チャーチを通さずして天国に行くことができるでしょうか。できないでしょうか。(行けません)。原理から見るとどうですか。(行けません)。
一九四八年二月二十二日(以北入監日)から三十三年間は、イエス様の三十三年間の生涯を意味し、一九八二年二月二十二日はイエス様の三十四歳の出発の日を意味することになるのです。ですから、先生は今年の二月二十二日に霊界肉界統一の宣布式をしました。このときから統一教会はイエス様の国家時代を越えて世界時代に入っていくのです。
 皆さん、ホーム・チャーチがなんであるか、わかりましたね。ホーム・チャーチは霊界や肉界のサタン世界に対して攻撃することができる場所であり、天の国を引っ張ることのできる場所です。すべての天的要素を、その基盤に下ろすことができるのです。そのような基盤がホーム・チャーチの基盤なのです。
 皆さんはそのような基盤を必要としますか。(必要とします)。その場所で皆さんはサタンを解放しなければなりません。先生が行った事は原理的なことでしょうか、どうでしょうか。(はい、原理的です)。ですからサタンがレバレント・ムーンを恐れてではなく、原理のために後退せざるを得ないのです。皆さんが熱心に、歴史時代の誰よりも精誠をこめてみ旨のために励めば、霊界の善なるどのような霊でも降りてくることができるのです。道主、各宗教の教主たちがそのような場所を探して降りてくるのです。これは、霊的、肉的基盤を通して皆さんの先祖たちの誰もがみな再臨することができると言う話です。ここで、教主たちは霊界のアベルの立場を意味し、皆さんの先祖たちは霊界のカインたちを意味します。そして両方のカインとアベルが地上で一つに結ばれれば、霊界に同じ結果の影響を与えることができます。このために、あらゆる先祖、あらゆる霊的存在はこの地上に降りてくるのです。原理的にみて、そのようになります。ですから、皆さんは自信を持たなければなりません。皆さんはそのような中心の位置に立っているので、原理を知って自信をもてば、すぐに霊界の善霊や先祖たちが降りてきます。
皆さんはアダムの位置に立っているので、天使たちを使うことができ、「霊界にいる道主たち、先祖たち、こうしなさい」ということができるのです。全霊界は天使長のような立場で降りてきます。創造本然の世界ではアダムが天使長を主管します。皆さんはアダムのような立場に立っているので、天使長を主管し命令することができるのです。そして真の天使長を地上に招いて、反対に悪い天使長であるサタンを追い出すのです。ホーム・チャーチをつくるために、これからは霊界の道主たちや皆さんの先祖たちが皆さんの氏族圏内に自由に入ってきて氏族圏を連れて戦うことができるのです。統一教会が反対されなくなり、良いと宣伝されるようになれば、皆さんに対して反対していた父母たちが訪ねてきて「私がまちがっていた」と屈伏するでしょう。その日には一編にそのようなことが起こります。天の側のカイン圏がみな協助するようになるのです。
 このようにみたとき、皆さんはホーム・チャーチをすべきでしょうか。しなくていいでしょうか。(すべきです)。皆さんはそこで神の自由圏を守らなければなりません。そうすれば、そこから本来の神の愛が始まるでしょう。ホーム・チャーチを通じないでは神の愛を地上の現実的世界に展開させることができません。このことを確実に知らなくてはなりません。先生もこの道を歩んできました。アメリカの法廷闘争が終われば、アメリカの国は手を挙げて屈服しなければなりません。屈服すればこの国に置ける目的は終わります。その後、ムーニーたちが力を出して、この国を復興させるのです。
「自分を守る」と言ったとき、果たしてそれでは「私」をどのようにしてどこで守るのでしょうか。(中心点です)。(黒板を指しながら)この中心点はホーム・チャーチを意味します。では何を守るのですか。(神の自由です)。その場所で神の自由圏を守らなければならないということを知らなければなりません。
三六〇軒は氏族、民族、世界を代表しているので、これを愛すれば世界的な愛圏になり、縦的神の愛が世界的に綴られるのです。今から摂理面における急変時代を越えていくということを知らなければなりません。今後、統一教会は、人工衛星のように、一気に上がっていくでしょう。そしてコロンビア号が生還して、宇宙に人間が行ったり来たりしたように、霊界に行ったり来たりします。コロンビア号はこれを象徴的にみせてくれたのです。これはなんとすばらしいことでしょうか。法廷闘争も、きょうが越えていく日です。きょうは五月一日、植物の葉が出て、花が咲くように、私たちが元気旺盛である限り、統一教会は確実に発展するでしょう。自分の先祖を連れて行くという人は手を挙げてください。